清少納言の枕草子を読んだ。
清少納言の枕草子を読んだ。
とはいっても全編ではなく、角川書店で出版しているビギナーズ・クラッシックスの枕草子である。
これは枕草子から主だった章段を抜粋したものであり薄手の本である。
少しだけ枕草子の雰囲気を味わうのであれば丁度読みやすい長さだ。
全ての章段を(全編では300以上の章段になるが)読みたい人はそれなりの書籍を読めば良い。
学校の古典授業で習った枕草子はとても退屈であり「誰かが何処で何をした」なんて、そんなものどうでも良いと考えていたものである。
他人の日記を読んでもつまらないということである。
しかし現代はブログが興隆している時代である。
この本は現代訳と原文を対比させているのだが、現代訳を読むと違和感を感じることも無く、その世界に入っていける。
感覚的には現代のブログを読むこととあまり変らない。
ブログだって「誰かが何処で何をした」という日記の一種なのだから。
枕草子が愛されてきた理由がなんとなく理解できた。
現実の清少納言と中宮定子が輝いていた時代はほんのわずかな時間である。
清少納言が中宮定子に仕え始めたのは993年、清少納言28歳、定子18歳である。
そして定子は第二子を産み、そのまま帰らぬ人となる。
定子25歳の年である。
この間、鬱屈とした時期が多いはずであるが、文章中には表れない。
ブログをやっている人であればわかるだろうが、鬱々とした出来事を文章として書くことはなかなか辛いものである。
その反面として穏やかで華やかな出来事を書き綴ったのであろう。
清少納言自身は、枕草子が公開されるとは考えていなかった節がある。
彼女の手による後書きにそのあたりのことが書かれており、「思うところを書き付けただけの手記が思わず世に出てしまったことを嘆いている」とのことである。
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